過去ログ - THE IDOLM@STER OVER WORLD
1- 20
34:名無しNIPPER[saga]
2016/07/23(土) 17:34:14.71 ID:G7thJZfF0
膝から崩れ落ちる兵士に、春香が優しく声をかける。


「でも、私ならその糸を切ってあげられるわ」
「……!?本当か!」
「ええ、勿論。あなたはもう苦しまなくていいの」


春香がホログラムに手をかざす


「ほら、『消えたわよ』」


隊員が恐る恐る腹部に目をやると、確かに赤い数字の羅列はなくなっていた。


「なんで……助けてくれたんだ」
「ただ、人形劇が嫌いなだけよ」


春香が優しく返すと、隊員は仮面に手をかざして何やら呟いた。
ガコン、という機械音の後、隊員の仮面が外れ素顔があらわれる。
悪人面でも、冷徹な機械のような顔でもなく、どこにでもいそうな好青年だった。


「……本当にありがとう。俺はこのまま学園都市を出て、故郷に戻るよ。お袋にも、あいつにも久しぶりに会いたいんだ」
「そう、それがいいわ。あなたを操る糸はもうないもの」


隊員、いや、青年はもう一度礼を言うと、学園都市と反対方向へ歩き出した。
彼の背筋はしゃんとしたものではなかったが、先程までよりもしっかりと、自分の足で地を踏みしめているのは確かだった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
52Res/53.41 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice