過去ログ - モバP「お前を芸術品にしてやるよ」頼子「……」
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13: ◆3UO.XRpYJ2[saga]
2016/07/25(月) 00:37:24.75 ID:ilyuscAp0

「あ……」

彼女が俯いて頬を染めているのを見てから、僕は何かとんでもないことを言ってしまったような気がした。

女性に面と向かって素敵だといったのは初めてだ。意外なところで初めてを消費してしまった。

その、と言ったがどう繕ったらいいかわからなくて、続かない。僕たちの間に静かな沈黙が漂った。




「ふふ……」

少しして、彼女が笑いながら顔を上げた。予想と違う反応に、僕は大いに混乱した。

「ふ、古澤……さん?」

「頼子で」彼女は言った。「名前で呼んで……ください。出来れば、これからは敬語もなしで。いいでしょ、Pさん?」

「え、ええ?」

あたふたと混乱する僕をよそに、彼女は笑顔を崩さなかった。

「私、不安でした。アイドルとしてPさんにスカウトしてもらって、本当に私にアイドルができるのか、って。でもPさんが、そうして……私を魅力的だって言ってくれたから、少し自信がもてた……かな」

「古澤、さん」

「頼子、です」と再度彼女は言った。

「頼……子」

「ええ」彼女は笑顔で言った。「Pさん。……覚えてますか?なんで私が美術が好きなのか、私……答えませんでした、よね?」

「あ、ああ」

「美術が好きなのは……単純に、美しいものが好きって他にもう一つ、あるの」

もう一つ。オウム返しにそう言った僕の言葉に彼女は頷く。



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