過去ログ - モバP「お前を芸術品にしてやるよ」頼子「……」
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4: ◆3UO.XRpYJ2[saga]
2016/07/25(月) 00:27:41.29 ID:ilyuscAp0

壺を見終わってから、少し休憩することにした。ベンチで並んで座って、何を言うでもなく自動販売機で買った飲み物を飲んだ。

彼女はコーヒーよりも紅茶が好きらしい。うん、新しい発見だ。

僕が手に持ったコーヒーと紅茶を見て、迷うことなく彼女の姿を思い出しながら、そんなことを思った。

彼女の方を見ると、チビチビと紅茶を飲んでいる。それが終わったタイミングを見計らって声をかけた。今なら、多少話せることがあるような気がしていた。

「好きなんですね、こういうの」

「あ……はい。その……Pさんは、どうですか?」

「どう、と言われると……今まであまり興味はなかったけど、楽しいですよ今日は。今まで知らなかった世界を体験してる感じっていうか」

そうですか、と彼女は嬉しそうに言った。

「古澤さんは、どうして美術品が好きなんでしょう?」

そう聞くと彼女は、うーん、といった感じで猫背気味の背中を揺らして、ペットボトルの紅茶を一口飲んだ。


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