11:名無しNIPPER[saga]
2016/07/27(水) 12:08:40.22 ID:8FgqKKs3O
レッスンルームを出て、プロデューサーさんとちひろさんに挨拶をした後、私は菜々ちゃんととある喫茶店に来ていた。
「おかえりなさいませお嬢様!」
「ここは?」
「ここはナナがアイドルになる前にお世話になっていたメイド喫茶です。ささ、どうぞどうぞ座っててください。ちょっとナナは店長にご挨拶に行ってきますので」
「あ、はい」
菜々ちゃんに言われるがまま私は席に着いた。
「美波ちゃんはちょっとレッスンを離れて気分転換をするべきです!」
そう言われて連れてこられたのがこのメイド喫茶である。
今までこのような場所に来たことがなかったため新鮮な気持ちではあったが、やはりレッスンのことが尾を引き純粋に楽しめなかった。
「みんなぁ! 今日は特別ゲストが来てくれましたよ〜!」
突如メイドの一人が店内のお客さんに向けて大声を張り上げた。
びっくりして不意に顔をあげた先の壁に一枚のポスターがあり、そこに今月のスケジュールが書き込まれていた。
それを確認するとどうやら今日は特別ショーがある日らしい。
「本当はメインは私のはずだったんだけどぉ〜、急遽メインを交代してもらいました〜!」
今話している子は特別ショーのメイン役の子だったらしい。
とても愛らしい笑顔で見てる側を幸せな気持ちにする。
「……私もあんな笑顔ができたらな」
素直に羨ましいと思った。
同時にどうすればあのような笑顔を引き出せるのかを考えた。
すると店内が暗くなり、一つの小さなステージにスポットライトが当たった。
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