10:名無しNIPPER[saga]
2016/07/27(水) 12:07:42.74 ID:8FgqKKs3O
「あれ? そういえば美波ちゃん、今日はトレーナーさんのところでレッスンして来たんじゃなかったんですか?」
「え? ええ、今日は一日トレーナーレッスンだったんですけど、どうしても納得いかなくてプロデューサーさんに我侭言って1時間だけ自主レッスンに来たんです」
「そう、ですか……では一緒にやりませんか? 二人でやった方がきっと捗ると思いますし」
「え? いいんですか? ぜひお願いします!」
「ところでなんのレッスンを?」
「ええっと、ビジュアルレッスンを中心にダンスレッスンもやろうかと……」
「そうですか。ではビジュアルレッスンから始めましょう!」
菜々ちゃんと一緒に鏡に向かいポーズを決めたり、表情を作ったりした。
しかし、やはりどうにもうまくいかなかった。
「ダメ、どうしてもできない。作り物だってことがすぐにわかっちゃう白々しいものしかできない……」
焦りが不安を呼び、不安は気を弱くさせる。
もしかして自分がこの世界に来たのは間違いだったのでは……?
そのような疑問が胸の中を過った。
「うーん、そうですね。ちょっと今日はレッスン終わりにしましょう」
菜々ちゃんによる唐突な終了宣言。私は見限られたのか。
でもしょうがない。レッスンに付き合わせてこの体たらくでは……。
しかしそれもすぐに杞憂である事がわかる。
「美波ちゃん。今日この後用事はありますか?」
「えっと、ありませんけど……」
「では、ナナに付き合ってください!」
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