過去ログ - 京太郎「男子が混ざったっていいじゃないか」エピローグ
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21: ◆2nrFb/cgFg[saga]
2016/07/30(土) 10:29:53.85 ID:41ugXGpjo

「……俺、昨日の夜に照さんと会ったんだ」

「え?」

「それで、さ。照さん、海外行くって」

「うん……。私も聞いた。負けたお姉ちゃんをあの人は許さないだろうって。

 白糸台のことをぬるま湯って言ってたからたぶん、海外で揉まれることになるって」


 俺の告白に一瞬驚いた咲だったが、すぐに立ち直った。

 そしてやはり、俺が聞いた話は咲も既に聞かされていたらしい。

 それにしては咲の様子は落ち着いている。寂しい以上の気持ちは見えない。


「そっか……。やっぱ、俺のせいかな。照さんは“おかげ”って言ってくれたけど」

「ううん。お姉ちゃんの言う通りだと思う。お姉ちゃんはようやく、自分の人生を歩めるようになったんだから」


 思わず漏れた弱音。しかし咲はそれも受け止めてくれた。


「……それにね、お姉ちゃんならすぐにでも帰ってくるよ。それが無理なら……私が迎えに行くから!」


 くすりと笑いながらそう言ってのける咲。本気でそう思ってはいるだろうが、少し無理しているように見えた。

 一番哀しんでいるだろう咲に弱音を吐いてしまった俺は――


「泣いてもいいんじゃないか。今なら他に誰も居ない」


 今度は俺が咲を受け止める番だ。

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    /    |  |  \   \   |   |  ヽ ヽ i   ハ

             「――うんっ。ありがと」


 少し俯いた咲。肩を震わす。俺はそれを抱きしめ、胸に咲の顔を押し付けた。

 微かな嗚咽と、確かに感じる滲み。背や頭を撫でながら、俺はただ受け止め続けた。





宮永咲の好感度がぐーんと上がった




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