184:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 18:16:47.83 ID:Yv50vCTj0
信一が膨らませ口を拭いて膨らませていた。
膨らんだ一個の浮翌輪を持ってチビが海に入って行くのを僕は砂浜で見つめる。
海からの風が心地よい。
…結局は。僕の中で何かが変わってしまったんだろうか?
僕は去年のインターハイを思い出す。あの日から何かが無くなっているのが分かった。
それが何かは分かっている。
自信だった。
信一が必死に浮翌輪を膨らませている。僕はそれを見ていた。
…何かが無くなって、別の物が膨らみ始めているのが自分で分かる。
それは不安だった。だから奈緒に対しても必要以上に心配してしまうんだ…。
「あ、奈緒ちゃーん!」
海に入っているチビが手を振って叫んだ。
「お待たせー」
振り返ると奈緒が水着の上にパーカーを羽織り、ホットパンツ姿で手を振っている。
「…嫌々」
「うん?」
僕の言葉に奈緒が首を傾げた。
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