43:名無しNIPPER
2016/08/07(日) 13:09:11.60 ID:1/zk8vPV0
「ばあちゃーん!来たぞー!」
僕の叫び声に奥から祖母が現れた。
「ああ、よう来たね〜!元気だね相変わらず」
44:名無しNIPPER
2016/08/07(日) 13:10:16.89 ID:1/zk8vPV0
「とりあえず、中に入って荷物を置きなさい」
「うあー疲れたー。あれ叔父さん達は?」
「今、海に行ってるよ」
「ふーん…俺も行こうかな…」
45:名無しNIPPER
2016/08/07(日) 13:10:51.24 ID:1/zk8vPV0
山は青々と木々が葉を茂らせ時折の風で、そこに波を起こさせている。
五月蝿い位の蝉の声で、その木々の騒めきはかき消されていた。
婆ちゃん家に…来たな…。
そんなノスタルジックな気持ちが湧き上がっていた。
46:名無しNIPPER
2016/08/07(日) 13:11:46.62 ID:1/zk8vPV0
「だよね」
僕も頷く。
「ほら、麦茶を飲んで爺ちゃんの墓参りもついでに行ってきなさい」
47:名無しNIPPER
2016/08/07(日) 13:12:21.25 ID:1/zk8vPV0
祖母が笑いながらそう言う。祖母は僕が小さい頃からいつもヒーローになる事を応援してくれていたんだ。
「うん!じゃあ!」
「今日は皆、ウチに集まって宴会だからね、一杯料理作っとくからお腹空かせてなさい」
48:名無しNIPPER
2016/08/07(日) 13:14:44.16 ID:1/zk8vPV0
家を出て途中で墓に寄り爺ちゃんの墓参りを済ませた。
そして僕はそのまま山の中に入っていく。
しばらく山道を歩くと高い木々に囲まれた少し開けた場所に出て来た。
「よし…じゃあやるか…」
49:名無しNIPPER
2016/08/07(日) 13:16:13.00 ID:1/zk8vPV0
これを僕は昔から行っていた。
この修行はスプラッシュトルネードを繰り出す為のものなんだ。
まあ…どれ程の効果が有るかは分からないんだが…。
だけど、祖母の家に来る度に夏、冬、春休みや、大型連休等、毎回行っていた。
50:名無しNIPPER
2016/08/07(日) 13:17:00.55 ID:k0/bWBKq0
僕は目を閉じて深呼吸をする。
よし…。いける!
「ダアアアアアクネス…スプラッシュトルネードオオオオオオ!」
51:名無しNIPPER
2016/08/07(日) 13:17:36.85 ID:k0/bWBKq0
「…それ、出来るの…?」
僕がうずくまっている後ろから声が聞こえた。
奈緒が立っていた。
52:名無しNIPPER
2016/08/07(日) 13:18:28.15 ID:k0/bWBKq0
「どうだった…?俺、惜しかったかな?」
「う〜ん…何て言うか…目を閉じてブンブン腕を振り回してるだけ、みたいな…」
うわ、かっこ悪!
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