過去ログ - 少女「ボクはキミの抱枕にされるために従者になったわけじゃないぞ!」
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◆PPpHYmcfWQaa
[saga]
2016/08/09(火) 22:51:14.65 ID:W4MCapsKo
剣士「お前は逆に魔力が増えすぎる病気だ。いくら吸っても生命活動に支障はきたさない」
剣士「今朝だってなんともなかっただろ」
少女「う、うん…」
剣士「俺が穴の空いたバケツだとしたら、お前は無限に湧き続ける生命の泉だ」
剣士「それくらいスケールが違う」
少女「わかんないよ…」
剣士「湧き続けるとあふれちまって…大洪水だろ?」
少女「……キミ、爆発のことも知ってるんだ」
町の図書館で医学書をあさっても、それとなく大人の冒険者達に聞いてみても、ボクのような例は知られていなかった。
魔力の異常な増え方をコントロールできずに、毎月定期的に爆発させてしまう。そんな病気世界には存在しない。
自分のちからが怖くて誰にも打ち明けられずにいた。
きっと宿屋やあの町にいられなくなってしまうから。そしてそれは昨日現実となった。
剣士「爆発のペースは。あの山ん中の穴ぼこ見た限り、月一ってとこか」
少女「うん…月に一度くらい……」
爆発するとたくさんの魔力が流れ出てしまってるはずなのに、不思議と体調が悪くなることはない。むしろすっきりする。
なぜだろう。どうして自分だけそうなのかもわからない。知る方法がなかった。
ボクにはお父さんもお母さんも物心ついた頃からいなかったから。
マドはそんなボクの長年の悩みに簡単に答えてくれた。
悩みをようやく誰かと共有できて、心がすっと軽くなった。
少女(そっか…魔力で苦しんでいるのはボクだけじゃなかったんだ…)
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