過去ログ - 響「ウラジオストクのヴェールヌイ」第10話〜最終話
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◆hc5Hlyk12iWK
[saga]
2016/08/23(火) 21:25:16.77 ID:9IDCC7rPO
長官『…………』
提督『……それで、御用件は?』
長官『……少佐。貴様らと我々の間には、どうやら大きな誤解があったようだ』
提督『……? 何を……』
長官『そちらの船を改めて検分した結果、スパイ行為を示す物証は認められなかった』
長官『どうやら我々は、確たる証拠も満足に提示できないまま、
貴様らをスパイと決めつけ、拘束してしまったということらしい』
提督『……!』
長官『その上、乗組員の数名には軽傷まで負わせてしまった』
長官『彼らには現在、我が方の衛生兵が然るべき処置を施している。
貴様の怒りは最もだろうが、その点に関しては安心するといい』
響『…………』
言葉の中身に反して、長官の表情には少しの申し訳なさも感じられない。
冷徹に私たちの反応を観察しているような、じっとりとした目が気になった。
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