117:名無しNIPPER[saga]
2016/08/20(土) 21:37:32.37 ID:D33bbYIF0
他に知り合いがいないか考えて、自分の友達の少なさに愕然とする。
ほとんど同級生の知り合いなんていないな。
先輩や後輩なら、まだ……
生徒会室に向かって、会長とコヨミちゃんに出会う。
「お久しぶりです!」
「久しぶり」
コヨミちゃんは元気そうだった。久しぶりってほどでもないけどな。
「どうかしたか?」
会長が飴を投げながら尋ねてくる。
キャッチして、事情を話す。
「麦わら帽子の水色キャリーバッグを探していて……」
「ちょっと何言ってるかよくわからないな……」
会長が困ったように頬をかく。
コヨミちゃんも不思議そうな顔をしている。
少し考えて、言葉足らずだった、と咳払い。
説明を付け加える。
「えっと、ねえちゃんの従姉妹がこの辺りで迷子になってしまって、この高校に来てるはずなんです。
もしそれっぽい子見かけたら、連絡してもらえると助かります」
二人はなるほど、と頷いた。わかってもらえてよかった。
では、と生徒会室を出ようとすると、コヨミちゃんが、ご一緒しましょうか? と立ち上がった。
別に、二人いたからといって、大きく変わることはないだろう。
遠慮しとくよ、ありがとう、と礼を言って、生徒会室を立ち去る。
会長は困ったように笑っていた。
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