139:名無しNIPPER[saga]
2016/08/21(日) 20:21:31.83 ID:Rgdwxjz5O
サイレンが鳴ると、チヨが「帰ろう」と双子に声をかけた。
実際に双子が帰る準備を始めたのは、それから五分後だった。
「また来ていい?」
なーちゃんがそう言ったので、もちろん、と返事をした。
ムギちゃんも嬉しそうな顔をした。
ハルくんは庭のひまわりを眺めていた。
四人が帰ると、ムギちゃんと二人、手持ち無沙汰になる。
仕方ないので、ねえちゃんを探そうと、二人で通学路を歩く。
そろそろ帰ってくる頃だろう。
信号の長い交差点で、ねえちゃんを発見する。ムギちゃんが元気よく手を振る。
三人で、ファミレスに行って夕食を済ませた。安くてそこそこ美味しい。便利。
ムギちゃんはレジ横のおもちゃコーナーを眺めていた。
ねえちゃんがまた今度ね、とムギちゃんの頭に手を置いた。
家の前で、二人と別れる。
玄関を開けると、ただいま、という声が、誰もいない家に響いた。
なんだかなぁ。
なんというか。
さっきまでゲームをしていたスペースを見ると、やけに広く感じた。
なんというか。
「……咳をしても一人」
言い得て妙。昔の人は考えたものだ。
セミの声が遠くから聞こえてくる。
一人で風呂に入って、課題終わってないなぁあ、と考えた。やらねば。
その後、部屋に入って、教科書を開いた後、明日朝起きてからやろう、と自分に言い聞かせて、ベットに飛び込んだ。
そんな感じで、一日が終わっていった。
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