166:名無しNIPPER[saga]
2016/08/22(月) 20:37:16.44 ID:U4U8jo5Q0
ある日、目が覚めると珍しく十時を過ぎていた。今年に入って一番遅いかもしれない。
基本的に早起きしちゃう体質なんです。
リビングに降りて、お湯を沸かす。
軽く顔を洗ってから、少しぬるめのコーヒーを入れた。
今日はねえちゃんと乙坂父が休みなので、ムギちゃんはウチには来なかった。
イチや双子達も今日は来ないらしい。
珍しく一人での時間。いや、この間まではこれが普通だったんだけど。
いざ誰も来ないとなると、これまでは一人の時に何をしていたのか思い出せなくなる。
本当に、何をしてたんだろう。
たぶん、去年の夏休みに女子と会話した回数より、この数日の方が多い気がする。
天の思し召しか。ありがとうございます。
庭のひまわりが揺れる。
ふとスマホの着信に気づいて、ポケットから取り出してみると、ユウキからだった。
セミの抜け殻の画像が添付されている。
『これなんの種類の抜け殻だと思う?』
知るか。
適当に「アブラゼミ」と返信して、スマホを閉じた。
天気が良かったので、久しぶりに庭に面している縁側に出る。
陽に当たって暖かくなっていた。
寝転がってひまわりを眺める。
セミがどこかで鳴く。
最近、あまり昼間から一人になることがなかったので、
何をして時間を潰せばいいのかわからなくなる。
なんというか、手持ち無沙汰。
誰か来ないかなぁ、と思ったけど、その日は誰も来なかった。
夜は早めに寝た。
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