167:名無しNIPPER[saga]
2016/08/22(月) 20:41:14.58 ID:U4U8jo5Q0
夏休みといっても、ウチの高校には課外授業と言う名の補習がある。
俺は呼ばれていた。
教室にはいつもの半分ほどの人数しかおらず、雰囲気もいつもほど堅苦しいものではなかった。
「一年生の教室はエアコン壊れたらしいよ……よかった二年生の担当で」
きいちゃんは身震いしながらそう言った。
たしかに、エアコンでもないと暑くて授業なんてやってられない。
授業といっても、二時間しかないので、終わるのはいつもの何倍も早い。
参加していたほとんどの生徒は、すぐに部活や教室の移動で帰ってしまった。
教室に残ったのはチヨと俺と、それからユウキだった。
イケメン君は部活を優先したらしい。
一瞬沈黙が降りるが、話題ならあった。
「なーちゃんとハルくんは?」
「今日は、家でお留守番」
妹さんはおばあちゃんの家に泊まっているので、多少は騒いでもいいようだ。
というか、あれくらいの歳なら普通に友達と遊んでいてもおかしくなさそうだけど。
そう考えてから、自分にそれくらいの頃友達がいたのかどうか不安になってきた。
「誰、それ?」
ユウキとチヨは一応、顔見知りではあるらしい。
ただ二人で話しているところはみたことない。友達の友達、という感じだろうか。
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