過去ログ - 【きんいろモザイク】アリス「フランス人形の怪」
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1:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:21:22.96 ID:2zLkcILhO
※きんいろモザイク短編

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2:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:22:40.52 ID:2zLkcILhO
綾「ふわぁ……」

アリス「眠そうだね、アヤ」

綾「ええ、そうなの……昨日良く眠れなくて」
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:23:39.06 ID:2zLkcILhO
綾「まあそれで眠れなくなってたらしょうがないんだけど……ふわあ」

アリス「まだしばらく昼休みだし、少し寝たら?」

綾「だ、ダメよ……夢の中で幽霊に殺されるってお話があったもの……」
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:25:10.84 ID:2zLkcILhO
アリス「たくさん怖い話を聞いたら慣れて怖くなくなるかも?」

アリス「わたしも、日本に来たときは怖いのがすごくニガテだったんだよ」

アリス「でも、よくシノが夜に怖い話をしてくれて……最近はちょっと怖さに慣れてきたような気がする」
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:26:39.79 ID:2zLkcILhO
*****

 それは、ある休日のこと。


以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:28:53.24 ID:2zLkcILhO
忍「この人形、髪をおろしたアリスにそっくりです!」


 シノはそう言って笑った。
 確かに髪は金髪で、わたしのみたいにウェーブがかかってたし、瞳の色もわたしと同じ、青色だった。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:32:01.30 ID:2zLkcILhO
忍「髪をとかしましょうね、アリス2号」

忍「一緒にお風呂に入りましょう、アリス2号」

アリス「お風呂はダメだよ……」
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:34:46.74 ID:2zLkcILhO
 ところが、日を追うごとにシノの人形への愛はエスカレートしていった。


アリス「シノ、いつまで起きてるの? もう0時だよ?」

以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:37:36.37 ID:2zLkcILhO
 わたしは、思い切ってシノを諌めることにした。
 愛おしそうに人形の髪をとかすシノに、声をかける。


アリス「ねえ、シノ? このフランス人形のことなんだけど……」
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:39:01.44 ID:2zLkcILhO

 それから半日ほどして。 

 シノと顔を合わせるのを避けてリビングにいたわたしに、シノがおずおずと声をかけた。

以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:40:21.31 ID:2zLkcILhO
 その2日後のこと。
 
 シノはちゃんと約束を守り、勉強時間も、わたしとの時間もちゃんととるようになっていた。
 人形の世話は相変わらず毎日やっていたけれど、かける時間は常識的なものになっていたと思う。
 今までの生活に戻るのも、時間の問題だと思えた。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:41:41.74 ID:2zLkcILhO
アリス「えーと……」


 わたしにとっては会ったことも無い、言ってしまえば無関係の人のお葬式。
 立場上、わたしが参列する必要は無いし、むしろノコノコついて行ったって、なんだか浮いちゃうかもしれない。
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:42:40.19 ID:2zLkcILhO
アリス(……勉強でもしようかな)


 何かに集中していれば、この不安感も紛れるに違いない。
 学校の課題も出ていたし、部屋で勉強に取り掛かることにした。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:44:33.35 ID:2zLkcILhO

 大きな丸い眼が2つ、ぎょろりとわたしを見つめている。
 
 愛情を注がれた物には『魂』が宿るというけれど、
 確かにその人形は、今にも喋り出しそうな、そんな雰囲気をまとっていた。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:46:00.67 ID:2zLkcILhO
アリス(人形はさっき、机の上に置いておいたはず……)


 置き方が雑だったのだろうか?
 そのせいで何かの拍子に落ちてしまった?
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:47:38.70 ID:2zLkcILhO
アリス「え……」

 
 一瞬思考が止まる。
 まさか人形が自ら……いや、そんなはずはない。
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:49:06.88 ID:2zLkcILhO
 さすがにそのまま部屋で勉強を続ける気にはなれず、わたしは1階のリビングに移動した。
 テレビを付け、少しうるさいくらいに音量を上げる。


アリス(さっきのは、一体……)
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:49:55.42 ID:2zLkcILhO
アリス(さて、そろそろお風呂にでも入ってこようかな)

アリス(着替えを部屋まで取りにいかなきゃいけないけど……まあ、大丈夫だよね)

 
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:51:20.34 ID:2zLkcILhO
アリス(いや、そんな……まさか、ね)


 身体が凍りつく。
 背中を冷や汗が流れていった。
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:52:16.68 ID:2zLkcILhO
アリス「いっ!」


 変な声が出る。
 玄関口の電話だ。
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2016/08/19(金) 00:53:24.40 ID:2zLkcILhO
 この世で一番聞きたかった声、と言っても過言じゃなかった。
 安心のあまり、わたしはほっと息をつく。


忍『一人にしてしまったので、やっぱり心配で……』
以下略



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