過去ログ - 「バトルには勝てませんが、ですが、自分の身は自分で守ることは出来るはずです」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/08/25(木) 01:29:34.05 ID:X/OL2flF0
トキワシティ inじゃねーの!?
数時間後、シャムさんはマサラタウンから少し離れたトキワシティへと到着していた。道中、ポッポやコラッタが出たが(意図的でないとは言え)カイロスを出したまま移動するというピカチュウverみたいな真似をやってのけた為、警戒したレベルの低いポケモン達は近付いてこなかった。
シャムさん「ここが新しい街だでか、ところでこのクワガタは何で付いて来てるだで?」
カイロス「ゴギィ…」
カイロスは虫系という事もあってそこまで賢い訳ではなかったが、それでもシャムさんよりはずっと賢かった。故に既に理解していた、「このトレーナーガイジじゃろ…」と。
シャムさん「まぁ良いだで、クワガタとかセミとか夏っぽいし」
女の子「ちょっと待った!」
意味不明な発言をしつつ、カイロスを出したまま街中を闊歩しようとした無職32歳を呼び止める助詞。振り向くシャムさん。
シャムさん「何でしょうかねー?私のファンでしょうか?」
女の子「あんた!こんな街中でポケモンを出したまま歩くなんて…し、しかもそれカイロス…虫ポケモンじゃない!さっさとしまってよっ!」
PTAに後から苦情が来そうな格好をした助詞がシャムさんを指差して大声で叫んでいた。見た目は悪くないが気が強そうである。あんまりシャムさんの好みではない。
シャムさん「んーまぁどっこいどっこいやな、どっこいどっこい。60点」
女の子「…?あのね!訳わかんない事言ってないでさっさとしまいなさいってば!」
失礼な発言であったが文法がおかしいシャムさんの発言は相手に真意が伝わらずに済んだ。別にポケモンを出して歩くのは悪い事ではない筈だがこの助詞もやたら粘る。
シャムさん「いやねー?あんまガミガミ言っちゃうとね、嫌になるでしょ?」
女の子「……は?」
ここに来て、ようやくこの助詞も目の前の男が正常ではない事に気付き始めた。しかしシャムさんに話し掛けてしまったのが運の尽きである。
シャムさん「それにYO、なんで俺より年下の、俺より年下のトレーナーの話を聞かなあかんねん…って思ってたけどさ。今聞いた後に?」
女の子「……」
40分くらい話したかな?
シャムさん「ナツメがね、あの〜聖奈さんの制服…着さしたわか わけです想像で。そしたら…見事に、リアル聖奈さんになったっちゅーことで、そっから…え〜ナツメ推しになっちゃいました」
ナツメは女優としてTVで見た事があった為、自分の良いように妄想するシャムさん。因みに彼女はジムリーダーなのだが当然知らない。
女の子「……」
逃げ出そうにも自分からいちゃもんを付けてしまった手前、引き下がれずガイジの話を延々聞かされ続けた女の子。自業自得とはいえシャムさんの妄言、夢の話を半無限ループで聞かされるのは少々酷であった。そして未だ幼い彼女も理解した、「この世には関わってはいけない人間?もいるのだ」と。
シャムさん「あれ、なんか足りねえなあ〜。物語的に何か足りねえなあ〜、と思うんですよ、自分的に。でそれが何かと言ったら…やっぱり「お笑い」ですね。お笑いが足りない(中略)「おふざけ」が足りない」
女の子「あ…あの…もう勘弁して下さい…これ上げますから…」
そう言って女の子が差し出して来たのはトレーナー達が求めるバッジの1つ、「ブルーバッジ」であった。しかしシャムさんがそんな事を知る訳が無い。なのでシャムさんが「俺のファンでプレゼントを持ってきてくれた」という大変都合の良い判断を下すのは当然と言えた。
シャムさん「あ、今俺の話でキュンと来たね?」
女の子「ひぃぃぃぃっ!!!」
とうとう我慢出来なくなった女の子はバッジをシャムさんに投げつけ、恥も外聞も無く慌てて逃げ去っていった。涙目で。
シャムさん「いやーモテる人は大変ですね、モテすぎて(笑)」
1人とはいえ、自分に助詞のファンが居るという事実(妄想)に気を良くしたシャムさんはそのままトキワの森へと足を進めるのであった。
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