過去ログ - ルナ「ルナのお友達になってくれる?」八幡「や、その友達とか良くわからないんで」
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198: ◆SqZQSXA.b2[saga]
2017/03/21(火) 22:43:24.22 ID:qmsQDqXq0
さて、化け物がやられたところまでは書いた。

それからどうなったというと、化け物が死んですぐに頭上からえらく露出度の高い生き物がやってきたのだ。

葡萄色のビキニアーマーに、背中には黒翼が忙しなく動いていて、首元からはふさふさの羽毛が生えている。

一応、頭は耽美な女性の顔だがこれを人間と呼ぶのは憚れる。

彼女は化け物の死体を一瞥してから、どこからともなく取り出した大鎌で化け物の首を切り落とした。

魂が吹きこぼれるのを、手で押さえながら二人の名前を幾度も呼ぶ。

どこかで聞いた名前だと思ったら、アルバムに載っていたルナの両親の名前が混ざっていた。

恐らくは、彼らの通り名ではなく、フルネーム。

なにかしらの強制力を感じる声によって、二つの魂が化け物の身体を通って出ていった。

彼女は、それを大切そうに胸の谷間に押し込んだ。

彼女は用が済んだととばかりに、化け物を軽々と担ぎ上げると、そのまま屋敷へ向かった。

そのときの自分は化け物の身体の中から、ぼんやりとそれを眺めていた。

ラビットさんが死んで、全てがどうでもよく思えたからだ。

見ると、その女はルナの屋敷に精通しているらしく、屋敷の裏口へ回り隠し通路をいともたやすく見つけ、降りて行った。

そして、待っていたと言わんばかりに駆け寄ってきたルナに、化け物の身体を渡したのだった。

???「きっと、この中に貴方の望む男がいるわ」

ルナは、右手にペーパーナイフを握りしめて、お礼を言う。

ルナ「死神さん、拾ってきてくれて、ありがとう!」

それから、いそいそと化け物を解体し始める。

体毛を取り除き、閉じ込められていた魂をひとつひとつ検分していく。

お目当ての魂が見つからないらしく

あれでもない、これでもない、と言ってぽいぽいと魂を放り捨てる。

その魂たちは、まるで見えない引力に引っ張られるようにして悪魔像の口へと吸い込まれていった。


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