3: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2016/08/27(土) 00:05:02.83 ID:FC6wSZy00
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「そろそろかしら……」
4: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2016/08/27(土) 00:05:56.05 ID:FC6wSZy00
モデル上がりの彼女であるが、手元の雑誌の内容は少しも頭に入ってこない。
それもそのはず。
5: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2016/08/27(土) 00:06:52.52 ID:FC6wSZy00
もとは仙台で読者モデルの仕事をこなしていた彼女――佐久間まゆ――が、その仕事のさ中、曰く"運命の出会い"によってこの事務所にやってきたのはおよそ半年前のこと。
芸能系の事務所とは聞いていたので、恐らくモデルの仕事を振られるのだろう。
6: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2016/08/27(土) 00:07:25.55 ID:FC6wSZy00
最初は基本的なレッスンが多く、もともと運動があまり得意でなかったまゆには少々辛いものであったが、
しかし、運命を信じる彼女は努力を重ね、ようやく、少しずつ仕事も増えてきた。
7: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2016/08/27(土) 00:08:19.06 ID:FC6wSZy00
だからこそ、"新しいアイドルが入る"という情報を耳にした時
「楽しみですねぇ」
8: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2016/08/27(土) 00:08:52.14 ID:FC6wSZy00
ガチャリ
ドアの開く音がして、その時はやってきた。
9: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2016/08/27(土) 00:10:03.88 ID:FC6wSZy00
「……あ、あの……えっと……その」
多少の間を置いて、少女が口を開く。
10: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2016/08/27(土) 00:10:47.67 ID:FC6wSZy00
「乃々ちゃんですか、素敵な名前ですねぇ。仲良くしてくださいね」
「は、はいぃ……」
11: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2016/08/27(土) 00:11:31.93 ID:FC6wSZy00
「はい、どうぞ、お茶です」
「あ、ありがとうございます……」
12: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2016/08/27(土) 00:12:46.60 ID:FC6wSZy00
「乃々ちゃんはどうしてアイドルになろうと思ったんですか?」
最初の話題を何にするか、まゆは少し悩んだ末に、この質問をすることにした。
13: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2016/08/27(土) 00:13:33.45 ID:FC6wSZy00
この時、まゆの頭の中は、困惑と驚きで満たされていた。決して怒っているなどということはない。
自分がなんとも間の抜けた返事をしてしまったことすらも記憶に残っていない。
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