33:名無しNIPPER[saga]
2016/09/03(土) 17:04:12.81 ID:Z6ZHfkFVo
最初は何かのコスプレにも見えた。
ずぶ濡れの全身。
半ばから千切れたように無くなっているネクタイ。
ペンキでもぶち撒けたかの如く、鮮やかな赤に染まった革鞄。
異様な出で立ちの、スーツ姿の男が一人。ケバブサンドを囓りながら歩いて来る。
「……?」
東京には不思議な人が居るなぁ。
そんな感想を抱きながら眺めていると、男と目が合った。
ぽとり。
『あっ』
男の手からケバブサンドが包みごと零れて、二人の視線が地に落ちたそれに吸い寄せられる。
しばらく呆然とした後、男は納得したように深く頷いた。
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