339:名無しNIPPER[saga]
2016/12/24(土) 20:18:16.74 ID:ckQ0GSngo
ドアを開けば聞こえる、軽やかなグランドピアノ。
椅子も埋まり賑わいを見せるが、決して騒がしくはない。
「せっかくですし、カウンターへはどうでしょう」
「そ、そなたに我が命運を託そう……」
(お、お任せします……)
案内されるままにピアノバーへ足を踏み入れた蘭子。
どこか変ではないかとしきりに自身の格好を気にする彼女へ、彼が小さく笑った。
実際の所、むしろ蘭子の服装は街中よりも溶け込むぐらいだったのだが。
「いらっしゃいませ」
「こんばんは」
「失礼ながら、そちらの御嬢様は」
「こちらが学生証です」
「拝見します……確かに」
返された学生証を握り、蘭子は安堵の息をつく。
差し出されたおしぼりで手を拭いて、物珍しそうに周りを見渡した。
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