388:名無しNIPPER[saga]
2016/12/25(日) 20:57:40.66 ID:WZRWBcW7o
「先輩何やってんすか早く応えて!」
「……え、あ、その」
「どんな理由だろうと女を泣かしちゃあいけねぇよ」
「こういうの……普通、逆じゃ」
「――皆さん、お静かに。プロデューサーさん、男を見せてください」
千川ちひろがにこやかに微笑んだ。
彼へと視線を向けて、まっすぐに蘭子へと向いたその横顔に跳ね返される。
ちひろは満足げに頷いて、無粋極まりない電話を黙らせた。
「蘭子」
オフィスチェアを退けて、彼が床に片膝を着く。
差し出された小箱を恭しく胸に抱くと、シルクの手袋越しにキスを見舞った。
「我が魂、そなたと共に」
(愛しています。喜んで)
飛びついてきた蘭子を抱き止める。
拍手と口笛、そして怒濤のやっかみと千の冷やかしを、彼は甘んじて受け入れた。
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