389:名無しNIPPER[saga]
2016/12/25(日) 21:47:26.96 ID:WZRWBcW7o
「はいはい。皆さん仕事が山積みでしょう? あなたもですよ、プロデューサーさん」
ちひろが数度手を叩き、同僚達がニヤけた表情を浮かべながら散っていく。
抱き着いて離れない蘭子の肩越しに、彼が苦笑いを返した。
「急遽、営業が必要になりまして」
「……はっ?」
「大口の契約、一件獲って来てください。蘭子ちゃん、サボらないか見張っててね」
「我に任せよっ!」
(うんっ!)
「え? は、大口?」
「ほら、そろそろ十二時ですよ。時間は待ってはくれないんですから」
「往くぞ我が友……ううん、我が伴侶っ!!」
(早く、はやくっ!)
「ちょ、わ、鞄っ……」
「いってらっしゃーい」
二人は転げ落ちるかのように階段を駆け下りる。
ガラスの靴も粉々に砕けそうな勢いだった。
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