65:名無しNIPPER[saga]
2016/09/25(日) 15:13:00.70 ID:ytg9Jgyvo
自身よりも頭一つは小さい少女へ、頭を下げた。
「お願いします。どうか、アイドルを続けてほしい。シンデレラに、なってほしい」
目の前のつむじをじっと見つめて、蘭子は息を呑んだ。
大人に頭を下げられるのは生まれて初めてだった。
何かを叫びそうになるのをぐっと堪えて、見えないのを承知の上で、こくりと頷く。
「…………分かった」
「ありがとう、蘭子ちゃん」
彼の両手が、蘭子の両手を包むように握った。
「頑張ろうね」
「はい。頑張ります」
小さくなっていく彼の背を、蘭子はじっと見つめていた。
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