過去ログ - 菊地真「ボクが髪を切った理由(ワケ)」
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2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:45:18.46 ID:GP3jamNW0

 関連性は薄いもののこのお話は、過去作である 高槻やよい「思い出はもやしと共に」と設定を共有しています。
 それと同時に、気をつけてはいるものの細かい点で公式のキャラ付けとは設定の齟齬が生じてるかも。
 (前回の亜美の身長に関する描写とか。本当に申し訳ない)

以下略



3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:48:06.29 ID:GP3jamNW0

 入店前と比べて、随分と軽くなった頭。
 あの頃とほぼ同じぐらいの長さになった髪。

 懐かしさと同時に思い出したのは、小さな頃の父との会話。
以下略



4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:51:09.57 ID:GP3jamNW0


 むしろ周りが髪を伸ばした子ばかりの中、自分だけが髪を短く切っていることに、
 ちょっとした優越感、自分は特別なんだって思いを持っていた時期もあったほど。

以下略



5: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:53:12.25 ID:GP3jamNW0

 数時間ぶりに出た外の空気は、
 夏も終わろうって言うのにまだまだ暑くて。

 さっきまでは冷房の効いた店内にいたからこそ、
以下略



6: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:54:58.97 ID:GP3jamNW0
===

「あらー……こりゃまた、随分と見違えちゃって」

「そーなんだよ律子。菊地真、とーとーバッサリ、やっちゃいました!」
以下略



7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:57:39.92 ID:GP3jamNW0

 考えてることなんてお見通し、って態度でボクがそう言うと、
 律子の方も「あちゃ、バレてたか」なんて悪びれも無く舌を出して笑う。

 ……まったく、昔からそういうところはしっかりしてると言うか、ちゃっかりしてると言うか。
以下略



8: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:59:10.86 ID:GP3jamNW0

 そうしてニヤニヤとした笑顔でボクの返事を待つ律子が面白くって、
 ボクもついつい大げさなため息をついてから、いかにも深刻な話をしますって態度をとると、

「はぁー……参ったなぁ」
以下略



9: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 19:20:45.25 ID:GP3jamNW0

 すると律子が、「おばっ……!」とかなんとか口ごもり、
 その顔がショックを受けたように引きつったかと思えば、

「おばちゃんって……失礼ね! 私はまだ、そんな歳じゃありません!」
以下略



10: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 19:23:55.16 ID:GP3jamNW0

 どうやら今のボクの台詞は、彼女の中にある「何か」のスイッチを押してしまったようだった。

 必死になって言い訳を並べる律子の迫力に圧倒されてしまい、
 どういうワケだか最終的には、自分の失言を認めて謝ることになったボクがいて。
以下略



11: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 19:28:14.52 ID:GP3jamNW0

「ちょ、ちょっと待って! 何、今度のライブの衣装代って……!」

「だーかーらー、今度のライブの衣装、真のところに頼んでるヤツがあるじゃない? 
 見積もりは出して貰ったけど、アレ、もう少しだけどうにかならないかなーって」
以下略



12: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 19:31:46.97 ID:GP3jamNW0

 ――閑話休題。

 それから数十分にも及んだ言い争いは、
 双方が同時に力尽きる、ダブルノックアウトの形でその幕を閉じた。
以下略



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