過去ログ - 【安価・コンマ】貴方が幻想郷で暮らすんだ!其の伍!【東方】
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930:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:23:29.27 ID:91yn0oDi0
から自分の部屋に瞬間移動していて、日付を見れば1週間前。夢だと思ったが、いや夢だと思いたかったが、夢なんてものは夢だと気付いたら覚めるもの。雛子の携帯番号を覚えていて実際繋がったってことは、僕の記憶は確からしい。

なら、これは現実で、それを認めてしまうとすると……

「これ、タイムリープってやつじゃ……!?」
以下略



931:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:24:11.26 ID:91yn0oDi0
そして思いだす。こういう時、作品の中の主人公ならば、なんと言うだろうか?

「まだ分からないことが多いけど……僕の時間……返してもらう!」

 こうして、決意するに決まっている。


932:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:24:42.08 ID:91yn0oDi0
タイムリープ……」

 時間が戻った。結婚が無くなった。職もなくなった。それどころか、雛子は僕のことを知りもしない。あまつさえ、他の男と結婚していた。

 そんな失われた僕の時間を取り戻すために、僕は雛子の家を訪れる。先程は電話しかしていないが、直接会えば、何か変わるかもしれないからだ。
以下略



933:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:25:25.18 ID:91yn0oDi0
車でも入ることが出来るあまりに大きな門の前。横に風神雷神がいてもおかしくないような木の扉を、女の人が開けて顔を出した。雛子だ……!

「ん、あの男……」

雛子の隣には、バスケ選手みたいに大柄な男。それでいて、メガネから覗く雛子を見る目は優しさに溢れているように見える。これが包容力ってやつか。たぶん電話に出た奴。
以下略



934:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:26:04.36 ID:91yn0oDi0
 でかい身長に、高圧的な態度……雛子を見ていた眼差しと違う、完全に僕を見下した目……哀れんだ目。その一言だけで、いったいいくつの質問をぶつけてきたのか。

「僕は早崎奏多《はやさき かなた》。雛子の夫だ」
「そうか、成程。さすがストーカー、頭がおかしいらしい」
「頭がおかしいのはお前の方だ!」
以下略



935:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:26:45.34 ID:91yn0oDi0
いったいどれだけ、時間が経ってしまったのだろう。いや、時間が戻っているから、経ったわけじゃないのか?

 いや……今更だが、なんで僕は時間が戻ったことを信じている? 冷静になれ、あるわけない。何が主人公になれない、だ。マンガの読み過ぎ、ドラマの見過ぎだ。
けれど。家に帰る中、道行く人に質問した。コンビニで新聞を確認した。アパートに帰ったら隣の部屋の人にも聞いた。そしてまた、PCを見ている。

以下略



936:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:27:20.38 ID:91yn0oDi0
恐らく、幸之助に対して怒りが頂点に達したせいで、何もしていない今はやたら冷静になっているんだ。だが、なればなる程認めたくない物が本当だって思えて仕方ない。……やはりまた、溜息が漏れた。

 何か。何か、どうにかする方法はないのか。せめて、このやたらと見たタイムリープ物の作品の中に、ヒントはないのだろうか。僕の……僕の雛子を取り戻すための方法が! 

 よし、よし……頭が周ってきた……まずは……。
以下略



937:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:28:08.78 ID:91yn0oDi0
次。なぜ僕には前の……いや、正しい時間の記憶があるのか、ということ。
雛子や会社に連絡したり会ったりして、僕のことを知らないことは分かっている。というより、納得するしかない。少なくとも僕が確認した範囲では、僕以外の人は、正しい時間の記憶はないということだ。

「……念のため、もっと確認するか」

以下略



938:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:28:50.49 ID:91yn0oDi0
 僕や後輩の行動は変わっていないのに、雛子の行動が違っているからである。何より、最初は僕を狙ったと思った時間改変だったが、どうもこれは違う。

「狙いは、雛子……!」

 大学時代、雛子に気がある人間がいて、そいつがタイムリープして過去の雛子を誑かしたとしたら……。
以下略



939:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:29:36.88 ID:91yn0oDi0
また来てしまった、雛子の家。

あの時2人は出かけて行ったから、まだ戻っていないはずだ。この家は、僕が本当は住むはずだったのだから構造は知っているし、鍵が隠してある場所も知っていた。ベタに植木鉢の下である。

今僕に出来ることは、ひとつの可能性に賭けること!
以下略



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