過去ログ - ダイヤ「あ、この写真…。」
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40:名無しNIPPER[saga]
2016/09/01(木) 20:10:09.17 ID:zsoczlY00
ダイヤ「写真、写真…!」

ダイヤは降りしきる雨の中、屋上のコンクリートに膝をついて「写真」を探していた。

普通じゃない。それが屋上に辿りついて最初に抱いた感想だった。
こうまでしてダイヤが探す写真には、いったい何が映っているんだろう。

いや、本当はわかっている。認めたくないだけ。ダイヤを傷つけてしまったという、その罪を背負いたくないだけ。

だから、ダイヤがずぶ濡れになりながら一片の紙を拾い上げたときも、駆け寄るのが怖かった。

ダイヤ「あ、ああ…。」

ダイヤはその紙をもって放心している。なるほど確かに大きさは写真ほど。何の袋にも入っていないところを見るに、本当に写真だけ鞄に入れてきたのだろう。
荷物を回収するときに落ちてしまったのだろうか。

果南「ダイヤ風邪引くって!!中入ろう!」

必死に引っ張る果南に対し、ダイヤは全く動こうとしない。
果南もすでにずぶ濡れだ。早く2人を中に入れようと勇気を出して駆け寄る。

果南「ほら、明日はまた練習でしょ!風邪引いたらまたできなくなっちゃうって!」

ダイヤ「……。」

ダイヤ「練習…。練習…Aqours……。」

果南「………ダイヤ?」

ダイヤの動きが止まる。どこか譫言のように、ぶつぶつと何かを呟いている。
一瞬立った鳥肌を無視して、親友の手を握る。

鞠莉「ダイヤ、どうしたの。ね、話してみて。」

果南「鞠莉、なにもここで…!」

鞠莉「しっ…!」

なぜだか、今を逃したら聞けない気がした。目の前で壊れそうになっている大好きな人は、今を逃したらずっと消えてしまう、そんな予感。

果南も、似たような気持ちだったのだろう。じっと視線を送るとあっさりと引き下がった。

ダイヤ「………ぇょ…」

鞠莉「…え?」


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