46:名無しNIPPER[saga]
2016/09/01(木) 20:29:57.04 ID:zsoczlY00
だと言うのに、2人は嬉しそうに――、そう、本当に嬉しそうに微笑むのだ。
最近ですっかり穴だらけになってしまった胸を、柔らかい光が満たす。それは今の光。今目の前の2人の笑顔。
ダイヤ「わたくしは、結局スクールアイドルが大好きなのですわ。そしてμ'sも。μ'sは、3年生が卒業すると同時に解散しましたわね。
ではAqoursは?わたくしたちのAqoursは、メンバーが替わってもAqoursでいられるのでしょうか。」
自分は3人のAqoursが大好きだった。だから名前でもなんでも、後に残すものがあればと、そう思った。
まさかここまで自分が欲張りだとは思わなかった。そう言うと、果南はおかしそうに笑うのだった。
果南「ダイヤはずっと欲張りだよ。だって、私と鞠莉のことも全然離してくれない。
2年も経つのに、一所懸命動き回って、私にも鞠莉にも話しかけて…。千歌たちだって巻き込んでさ。」
ダイヤ「ほとんどがなりゆきですわ。わたくしが計画してやったわけでは…。」
鞠莉「でも、ダイヤの中には私たちがいたんでしょ?居場所をつくってくれてたんでしょ?」
ダイヤ「それ、は…。」
鞠莉の言葉に言い返せなかった。自分はいつか2人が帰ってくると、また笑いあえる日が来ると、ずっと信じていた。
どうやら自分は最初から欲張りだったらしい。しかもそのうえで素直になれと、2人はそう言うのだ。
ダイヤ「わたくし、やりたいことがたくさんありますの。」
だからある程度は諦めなければ。そう言おうとする口を、鞠莉が塞いだ。
鞠莉「全部やっちゃいましょう!当然、私たちも付き合うよ!ね、果南。」
果南「もちろん、海の底だって、雲の上だってついていけるよ。」
そうか。海の底にも、雲の上にもついてきてくれるのか。わがままで欲張りな自分に、どこまでも。
はじめから心配する必要など、なかったのだ。
どれだけ周りが変わろうと、果南は果南。鞠莉は鞠莉。そしてあの日のAqoursは3人の中に。
ダイヤ「ふふっ、そこまでは行きませんわ。ええ、やりたいことはたくさんあるけれど、今3人でやりたいことは1つだけ。」
ダイヤ「パフェを、食べに行きたいですわ。大きなものを、3人で。」
うん、そうだ。やっぱり最近の夢は幸せな夢だったんだ。あのパフェだって、美味しかったはずだ。だから、もう一度。
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