47:名無しNIPPER[saga]
2016/09/01(木) 20:33:08.65 ID:zsoczlY00
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喫茶店開いてませんわね…。もう夜だもんね。あ、クリーム、クリーム買いに行きましょ!
そんなやり取りの結果、今自分たちは3人で、やたらと広い小原家のキッチンにいた。
大きなガラスの器に、たっぷりのフレークと、冷蔵庫から鞠莉が勝手に出したフルーツと、
またびしょ濡れになりながら買ってきた山盛りのホイップを載せて。
けらけらとちょっとしたことにも笑いを抑えられずに、何とかパフェを形にする。
3人で作ったから統一性もなにも、あったものじゃない。
いただきますと声を合わせて、スプーンを口に運ぶ。うん、見た目はともかく、美味しい。
さっきまでは笑いが止まらなかったのに、今は3人とも、無言で何かに耐えるようだった。
誰もが鼻をすすりながら、無心にスプーンを動かしていた。
雨の音だけが部屋に響く。それなのに、心の中ではあの日の波の音が聞こえていた。
半分くらい食べ終えたころ、突然鞠莉が席を立った。
鞠莉「はい、これ。ね、あの日もこうやって相談したよね。」
鞠莉が差し出してきたのは、楽譜と、ノートと、筆記用具だった。
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