過去ログ - モバP「第二の無人島事件」
1- 20
20: ◆TDuorh6/aM[saga]
2016/09/03(土) 13:15:28.48 ID:XrMpiq46O






こんこんこん!こんこんこん!


大きなノック音で叩き起こされた。
カーテンから覗ける外は、まだ太陽も出ていない。
誰だろう…こんな朝早くに。


「鍵は掛けてないよ…」


眠い目を擦りながら、私は呟く。
当然声が小さ過ぎて扉の外までは届かなかっただろう。
けれど、そんなの御構い無しと言ったように勢いよく扉が開かれた。


「すみませんっ!此処に文香さんは居ませんか?!」


傘も差さず、ありすちゃんは肩で息をしていた。
それだけで只事では無いと分かる。


「どーしたんだー…こんな朝早くに…」


奈緒はまだ寝惚けている。


「文香?来てないけど…」


ありすちゃんの顔が青ざめる。


「居ないんです!私達のコテージにも!」


「っ?!詳しく話して!」


飛び起きた奈緒と、事情を尋ねる。
一旦ありすちゃんを部屋に入れ、タオルを渡す。
少しずつ落ち着いてきたのか、息が整ってきた。


「昨日の夜コテージに戻った時、まだ本を読んでました。けれど…真夜中に、傘を二本も持って外へ行ってしまって…」


…まさかっ!


「奏は起きてる?!」


「はい、フレデリカさん達の方に…けれど、文香さんがあっちにいる可能性は…」


それはそうだろう。
文香があのコテージへ行く理由は無い。
そもそも、何かそっちへ用事があったとして。


傘を二本も持って行く理由が無い。


「入れ違いになると困るから、ありすちゃんは自分のコテージに居て。私と奈緒で探してみる」


けれど、何となくだけれど。
文香の居場所には心当たりがあった。
きっと、もしかしたら。
彼女は…





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
69Res/63.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice