過去ログ - 19世紀末少年「鳥のように、空を」
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11: ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/09/03(土) 15:53:13.26 ID:8E2zCU9G0




やがて陽は暮れ、周囲の人通りはほとんどなくなった。

巡査の姿はもう、どこにも見当たらない。だが、一体ここはどこなのだろうか。少年は死にもの狂いで走り続け、いつしか見たことも無いような狭い通りへと迷い込んでしまっていた。

それもそのはず、ここはリージェント・クォトランドと呼ばれ、居住区の一切が設けられておらず、また少年と縁のないショッピングストリートの裏通りだったからだ。

もともと決まった住処を持たない少年は、元いた場所に戻れなくなったことよりも、突如襲いかかった自身の空腹を憂いた。巡査からの逃避によって、余計な体力を消耗したせいだ。少年は自身の不運に段々腹が立ってきて、足元の石ころを無意識にトンと蹴り飛ばした。







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