過去ログ - 19世紀末少年「鳥のように、空を」
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12: ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/09/03(土) 15:55:56.45 ID:8E2zCU9G0




コロコロコロ。


「……?」


少年の蹴った石が転がって行った先には、見慣れない一台の車が停まっていた。

それは馬車でもなければ、仰々しい蒸気自動車でもなかった。よりスッキリとした外観の車で、黒塗りのボディに剥きだしとなった操縦席らしき座席には身なりの良い壮年の男性と、少年と同じくらいの歳の少女が座っている。

当時、この手の見慣れない乗り物を所有していたのは大体が貴族か、それに準ずる富裕層だと相場が決まっていた。だから、それを見た少年は“しめた”と言わんばかりに舌をなめずった。貴族あたりの金持ち連中なら、物乞の一つでもすれば大抵が応じてくれると知っていたからだ。

そうと決まればと、少年は未知の車へと近づいてゆく。







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