過去ログ - 佐久間まゆ「あなたを待ちわびて」
↓ 1- 覧 板 20
15: ◆dCFehqwTmo[saga]
2016/09/06(火) 22:50:30.08 ID:RE0Y+nXd0
久しぶりのお母さんの手料理はとてもおいしかった。
女子寮で自炊することはあっても、食べていてこれほど嬉しくなるご飯を作れたことは、たぶん、ない。
……たぶん、それはわたしの隣にあなたがいるから。
玄関口で手土産を両親に渡したあなたが「ホテルに帰ります」と言ったとき、即座にお母さんがあなたを制した。
あなたは、ただ単純にわたしを家に送りたかっただけで、自分も泊まることになるとは意図していなかったに違いない。
あなたはそういうひとだから。
でもお母さんは、困惑するあなたと動揺するお父さんを説得した。
お母さんの有無を言わせない様子にただならない何かを感じたのか、あなたも、お父さんも、ただただ頭を縦に振っていて。
そうして、今日だけという約束で、あなたはわたしの家に泊まることになった。
50Res/21.00 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。