過去ログ - モバP「白菊ほたると一輪の笑顔」
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10: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/09/07(水) 12:56:06.78 ID:QSjMH8mi0
 だけど、ほたるちゃんにとって「次」は不確実なもので、「今」は脆くいつ崩れ落ちても不思議ではないのだろう。

 杏ちゃんはテーブルに突っ伏しながら気だるげに言う。

「気にするなって言われても無理だよねー。こればっかりは気持ちの問題だからさ。でも、ほたるちゃんが落ち込んでると逆に気になるんだよね。だから、杏たちのために気にしないでよ」

 遠回しな慰めは、ほたるちゃんに理由を与える。自罰的な少女には、ふりをするのにも理由が必要なのだ。

 俺はほたるちゃんの傍に歩み寄り、言葉を引き継ぐ。彼女は申し訳なさそうに俯いた。

「気にするなとは言わない。でも、みんなの優しさは素直に受け入れてほしい。否定するのは失礼だよ」

 弱々しくはいと返事をするほたるちゃん。彼女は涙を拭い、三人に向かってお辞儀した。俺も続けてお辞儀する。

 三人はいいよと応えてくれる。本当に優しい女の子たちだ。


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