過去ログ - 澪「シンクロナイズドドリーミング」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2016/09/09(金) 16:07:20.68 ID:ROM1DOs8o
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澪「――それにしても、細かい所までちゃんと再現されてるんだな」
夢の世界で、舞台である部室を見回しながら呟く。
律とムギの楽器やホワイトボードなどの意図的に手を加えられたと思しき点を除けば、この部室の再現度は相当なものだと思う。
もしも窓から見える光景まで再現されていたなら、これが夢の中だという事を忘れてしまうのではないかと思うほどだ。
黒唯「ここは澪ちゃんの記憶を元に再現してるからね。ちゃんと再現できるほど、澪ちゃんが部室を――部活の時間を大事に思ってるってことじゃない?」
澪「そ、そうなのか・・・」
それは嬉し恥ずかしだが、それなら対照的に外の風景が適当なのは、もしかして私は・・・
黒唯「あっ、外は私の判断で作ったからね。必要ないかなぁと思って、夜っぽく、かつ夢の中っぽい風景にしました」
澪「あ、そうなのか。良かった」
黒唯「もちろんりっちゃんとムギちゃんの楽器が置かれてないのも私の判断だけど、もし澪ちゃんが欲しいって言うなら元に戻すよ?」
澪「いつもの部室、という意味では欲しいけど・・・」
黒唯「でも、ここですることは『いつもの部活』じゃないんだよ。それはわかるよね?」
澪「う、うん・・・」
そう、私と唯の楽器だけがここに存在する理由。寄り添うようにして立てかけられている理由は、つまりはそういう、えぇと、暗喩みたいなものなのだろう。
彼女の望み、そして私の望みの暗喩。同時に、この夢の中には二人以外の人間は必要ないという事の暗喩。メタファーだ。
でも・・・そうだな、私は唯の事が好きなのかもしれないけど、それでも、他の二人のいない部室は、なんか嫌だ。
黒唯「・・・うん、じゃあ明日からは戻しておくね」
澪「よ、読まれた?」
黒唯「心を読むっていうか、なんとなくわかっちゃうんだってば。この場で考えていることは、ね」
澪「あれ、この場でだけ?」
黒唯「うん。ユリームシステムによってシンクロしてる夢の中でだけ、ね」
その名前が出てくるたびになんか物申したい気持ちになるんだけど、この気持ちも伝わってるんだろうか。
伝わっててなおスルーしてるのだとしたら、彼女ら自身も思うところがあるのか、それとも既に何度も言われ続けて辟易してるのか。
まあ、どちらでもいいか。
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