16: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:39:05.19 ID:jzgcTAa+0
「3ー!」
裕子『むむ……』
「「2ー!」」
裕子『むむむ……!』
「「「1ー! 0ー!!」」」
裕子『行っけー! さいきっくジャベリーン!!』
投槍のように放たれた雷光はまさしく空に向かう稲妻となって灼熱のドラゴンを貫き、恐ろしいその姿を呆気無く爆発させた。
DOOOOM! DOOOOM! DOOOOOM!
爆発し飛び散ったドラゴンは次々に花火に生まれ変わって夜空に咲き乱れ、観客達の目を大いに楽しませていく。
けれど自分の生み出したドラゴンを自分の創りだした雷光の槍で打ち倒した裕子にはなんの感慨も浮かばず、一瞬だけ
空虚な表情を浮かべた後、湖の上に用意された本来のステージへと瞬間移動し、次の演目に備えていく。
裕子(……)
(((やっぱエスパーユッコのショーはすげーな!)))
(((綺麗……)))
(((どうやってるんだろう……)))
人々が花火に見とれている最中、裕子は密かにこの周辺にいる人々の心の声を聞き取り、どうすれば次の演目が劇的になるか
そのタイミングを測っていく。
たとえ相手が日本語で思考していなくとも、今の裕子にとって言葉など多少使い方の違う道具程度の認識でしかなく、
様々な国の言葉を日本語として聞きながら裕子は手に力を込める。
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