過去ログ - 裕子「特別なことができるなら」
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22: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:55:48.02 ID:jzgcTAa+0

きっと面白い光景になるだろうと自分では考えた裕子であるが、プロデューサーはこの命令に渋い表情を浮かべる。

裕子(あれ、ダメなのかな……?)

意外と自分なりに上手い命令が思いついたものだと思っていた裕子は少しだけ困った表情を見せるも、先ほどとは違って
プロデューサーが首を横に振らなかったため命令を撤回することはなかった。

そのため襲撃者達はゆらゆらとゾンビのように1人、また1人と部屋から出ていき、裕子の命令を実行するため外へと走りだす。
それを見送ることなく裕子はプロデューサーに近づいていき、最後の男が部屋から出て行った瞬間、何の躊躇もなく
プロデューサーのシャツを開けさせた。

裕子P「ん……」

裕子「……むむ、お腹を殴られて、肋の辺りを蹴られていますね……痛くないですかプロデューサー?」

裕子P「大丈夫、平気だからこれくらい……」

裕子「……やっぱりあの人達燃やしてきたりしましょうか?」

プロデューサーを傷つけられて許せないのか、その目には静かな殺意が滲む。きっと今の裕子であれば人を
灰にすることなど簡単なことだろう。だからこそ、プロデューサーはしっかりと裕子の目を見つめ返して、
彼女の提案を否定する。

裕子P「必要ない。そんなことしないでユッコ……お願いだから」

裕子「プロデューサーがそういうなら、まぁ……」

裕子P「それよりもショーよ。予定だと花火が終われば次の演目に移ることになっていたでしょう? 早く戻って」

すでに外の花火の音は聞こえず、時計を見ると裕子が空中浮遊をしながら、ラスベガスの夜空に描いたトランプを使って行う
ショーの開始時間になっていた。だがそれを行うはずの裕子は目の前にいて、さらに先ほど彼女の命令。
きっともはやショーに戻る気はないのだと薄々は感じながら、それでもプロデューサーはショーを続けるように裕子に指示する。

裕子P「多くの人が裕子のことを待っているはず。だから、すぐにショーに行って」

裕子「……そんなことより、プロデューサー、立てますか?」

あっさりと指示を無視した裕子は、じっとプロデューサーを見つめて奇妙なことを聞いてくる。なにを馬鹿なことをと
思いながら立ち上がろうとして、けれど足に力が入らないことにプロデューサーはここでやっと気付いて狼狽してしまう。



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