過去ログ - 姫川友紀「好きって気持ち、少しまえ」
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7: ◆saguDXyqCw
2016/09/14(水) 00:28:22.69 ID:Gp4ENr9z0



 嬉しいけど――誕生日、明日なんだよなー。


 だからこの言葉はちょっと早いね。嬉しいことには変わりないけど。

 小さな箱には誕生日プレゼント。ボールを模ったネックレスが入ってた。


「このセンスは……お兄ちゃんかなー」


 それとも意外なところで、お父さん? 

 そんな想像をしながら指からさげたネックレスを顔の前に掲げていると、自然と笑みが零れた。

 箱にしまい直してから、荷物のお礼に実家へ電話することに。

 なんとなく、自分で番号をダイヤルしてみる。久しぶりなのにびっくりするくらいスラスラと番号を押せた。

 やっぱ忘れないもんだな。

 なんて思いながら、あたしは呼び出し音に耳を傾けていた。




「あ、お母さん? 荷物届いたよー、ありがと。え? うん。大丈夫。
 でもあたしの誕生日って明日だよー。もしかして間違えた――あー分かってるよ。冗談だって……うん、ありがとね。
 お兄ちゃんは、まだ仕事? 
 うわー御苦労様だねー これじゃあしばらく彼女は難しそうだね…… 

 え?  あたし? 

 ないない。あたしも仕事忙しいもん。 
 でもまあ、ほら。いつか野球選手でも捕まえるって、ね? あはは。どーだろ?
 うん、明日も仕事だから。じゃあ、また」






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