21:名無しNIPPER[saga]
2016/09/14(水) 21:14:41.72 ID:BjprVN+x0
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善子「さらば私のリトルデーモン…。次なる召喚の刻に備えるのです…。」
カチリ
動画の配信を終えて、ふぅと息をつく。
よし、これで明日の宿題はばっちりだ。
Aqoursに入ってからというもの、自分の配信スタイルもすっかり変わってしまっていた。
もともと細々とオカルトじみた配信を行っていたのだが、
Aqoursに入って動画をアップロードしはじめたことによって素性が露呈、しかもアイドル活動を行っていることがバレてしまったのだ。
私生活応援コーナーについては、どうやら善子の私生活を心配していたらしい古くからのリトルデーモン――視聴者が
あまりにも気にするので、学校でのことをさらっと呟いたのがきっかけだった。
それからは視聴者と自分と、以前より会話を重視した放送を行っている。
なぜかファンは増えた。
画面の向こうの視聴者が心の闇を吐露していくのを見ると、自分も何だか素直になれる気がした。
リトルデーモンたちの悩みはどれもありふれたものばかりで、だからこそ皆が同じようなことで悩んでいるのだと知ることができた。
そしてそんなちっぽけな悩みを動画に書き込む視聴者が、なぜだかたまらなく愛おしく思えた。
そういえば、曜は見てくれただろうか。
途中友人関係を相談するコメントが流れたような気がしたが、
似たようなコメントはいつも流れてくるため曜のものだったかは判別しがたい。
なぜ曜に見てほしいと思ったのかはわからなかった。
気が付いたらURLを書いた紙を曜に押し付けていた。
明日、どんな顔をして会えばいいのだろうか。
そういえば、帰り際怒っていたような…。
大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせて衣装を脱いだ。
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