8:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 16:56:46.73 ID:H76pZlH60
「プロデューサーと奈緒って似ているよね」
笑いがやっと収まったのか、優しい口調で、加蓮が俺と凛の会話に混ざってくる。
「可愛いところがか?」
9:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 16:58:32.98 ID:H76pZlH60
確かに。言われてみると、凛にしろ、加蓮にしろ、奈緒にしろ、
冗談は言い合える仲なのに、あまり褒めたり、感謝したりすることはなかったな。
でも俺はダメプロデューサーだ。
10:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 17:00:46.04 ID:H76pZlH60
「でもね。親しいから言わなくてもわかってくれてると思って、言わないのはダメだと思うな。
ちゃんと言葉にして伝えないと。言われた側はすごく嬉しいんだから」
「トライアドの初ライブの後。
奈緒が凛と私に「凛と加蓮と組めて本当によかった。二人とも無二の親友だ。これからもよろしくな」
11:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 17:01:47.66 ID:H76pZlH60
「本当は私や凛も他の子も、プロデューサーから褒められたりしたいけど、
今日は奈緒の誕生日だし、奈緒が最初でいいよ。
だからね、プロデューサー。恥ずかしいかもしれないけど、頑張って」
12:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 17:02:55.37 ID:H76pZlH60
気づけば9月も中頃だ。
あれだけ夏を騒がせた蝉も、刺すような陽射しもいない。
半袖が気持ちいい。素晴らしい秋日和だ。
13:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 17:05:02.55 ID:H76pZlH60
「俺が悪かったよ」
「別にプロデューサーさんは悪くないよ?今日がなんの日か答えられなかっただけじゃん。
それだけで悪い人になるなら、あたしだって明日から悪い人じゃん」
俺の謝罪に対し、奈緒はそっぽをむいて、べそをかいている。
14:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 17:05:58.33 ID:H76pZlH60
「奈緒誕生日おめでとう」
奈緒の小さな身体はぴくっと動き、そして俺の方へ向き直った。
「なんだよ!加蓮や凛に教えてもらったのか?今更言っても遅いぞ!」
15:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 17:07:16.21 ID:H76pZlH60
「プロデューサーさん。それでよくお仕事できるね」
呆れた様子で奈緒が言った。
先ほどまで冷たかった目と態度は、温かさを取り戻し、
いつもの奈緒に戻ってきている。
16:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 17:09:25.09 ID:H76pZlH60
「奈緒誕生日おめでとう。
こんな俺に、奈緒はいつも文句を垂れながらも最後まで付き合ってくれるし、
気遣いも上手で…… そういった面倒見の良さや優しさに何度も俺は救われたよ」
「だからこれはそのお礼も兼ねてだ。
17:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 17:10:26.57 ID:H76pZlH60
「あ、あたしもプロデューサーさんに感謝してるんだ。あたしを立派なアイドルにしてくれて。
いつもあたしたちのことを一番に考えてくれて」
「大切な友達や夢のような経験もできた。今の毎日が楽しくて仕方ない。
それも全部、プロデューサーさんのおかげ。
21Res/10.33 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。