過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「みやながけ」淡「はおまけ!」咲「おまけじゃないよ!」
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489: ◆Y.lj54HWGU[sage saga]
2016/11/02(水) 15:14:32.73 ID:oSC/JdPfo

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 【かかあ天下】-単発次元-


 朝は旦那より早く起きる。

 もともと修行のために早起きだったから、最近はその時より遅くまで寝ていられる。

 しかし、その修行は身についている。

 早く起きても二度寝したいと言う衝動に負けず、お布団の誘惑に負けない。

 横で眠る旦那の寝顔を流し眼で見る。忙しい朝の清涼剤だ。

 自分が早く起きたから叩き起こしたいと言う衝動に駆られるが、同時に外に稼ぎに行っている大事な旦那様でもある。

 一分一秒でも長く休んでほしいと言う母性が優った。


 「さぁて、今日も張り切って行きますよー!」


 薄墨初美は『お嫁さん』である。

 どこにでもある一般家庭に嫁いできて、旦那との二人暮らしを経験し、子宝にも恵まれた。

 現在、ローンで買った一軒家を取りまとめるお嫁さんだ。


 「まずは洗濯からですねー」


 永水で培われた良妻賢母の条件は体に染み付いている。

 常日頃から花嫁修行をしていた甲斐もあってか、どこに出しても文句の一つも出ないだろうお嫁さんに進化した。

 朝のルーティンワークは主婦にもよるが、初美は旦那よりも先に起きることを目標としている。

 毎日激務のサラリーマンである旦那を労わるためでもあるが、何より一家を取りまとめるモノとして示しがつかないからだ。

 要するに、『私はこれだけ頑張っているから旦那さんも頑張ってくださいねー』と言うことだ。

 現に旦那ーー須賀京太郎ーーは初美に対して手も足も出ない。

 財布の紐は固く閉じられ、交遊費も雑費も厳しい。

 そのお陰か須賀家の貯蓄は他人より恵まれている。

 しかし、日頃の旦那の『お小遣い増やしてよー』攻撃には負けない。質素倹約こそ須賀家の家訓なのだ。


 「あっ、また脱ぎ散らかしてますね……」


 基本的に前日のうちに洗濯物はまとめておくのだが、時折京太郎や子供達が予想外のところに放り投げてあることがある。

 そう言う時は帰ってからお小言の一つを用意しておくのだが、朝はそんなことを考えている余裕がない。

 とにかく、気持ちを切り替えて旦那たちを外に出す準備をする。


 「今度やったらお小遣い減らすように言いますかー」


 もっとも、本当に減らすつもりはないのだが。

 どうせ旦那も小言を言ってもらいたくてこんなふうに意地悪をしているのだ。

 確かに面倒だが、怒るほどでもない微妙なライン。

 子宝に恵まれておいて、まだ嫁さんに構ってもらいたいのだ。あの旦那は。



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