過去ログ - 白坂小梅「笑うDJ」
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11:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 22:01:38.05 ID:Sa18P+fH0

 坂と運河の街が近づく。

 その街にはたくさんの日本人と少しのロシア人が住んでいて、旨い酒に旨い肴を今晩も楽しむんだろう。
 地酒も地ワインもあることを思い出して、お土産には苦労しなさそうだなどと考えていた。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 22:02:50.92 ID:Sa18P+fH0

「おかえり、早かったね。仕事忙しいんだべ? もしかしたら来れないかと思ってた」

 お袋はそう言って、駅で出迎えてくれた。
 まだ目の周りが赤くなっていて、どれだけ泣いたのか見当がつかない。
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 22:03:24.73 ID:Sa18P+fH0

 通夜の晩、親族どもでどんちゃん騒ぎがあった。

 その中で俺がアイドルのプロデュースなんてことをやってることが話題になり、親父が小梅ちゃんの出てる番組はすべて見ていたことを知った。

以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 22:04:23.57 ID:Sa18P+fH0


 担当アイドルの白坂小梅ちゃんについて話そう。

 ウチの事務所は女神であったり自称天使であったりネコミミが跋扈しているが、小梅ちゃんもそれに漏れなく大変な美少女だ。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 22:05:03.90 ID:Sa18P+fH0

 のんべんだらりとやっていたら、小梅ちゃんとの距離がどんどん近くなった。

 彼女のパーソナルスペースの狭さは意外だった。
 小梅ちゃんは結構スキンシップの多い子で、ハグは基本だし、事務仕事をしていたらあすなろ抱きされる。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 22:05:53.14 ID:Sa18P+fH0

「やっと、帰ってきたんだ……」

 そう言ってはぐぅと抱きつくから、俺もはぐぅとやり返す。

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17:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 22:06:39.16 ID:Sa18P+fH0

 美人の笑顔がかくも恐ろしいものだとは。
 背後にドス黒い怒りが見えて、身を固くする。
 蛇に睨まれたカエルはこういう気分なのか。

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18:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 22:07:12.34 ID:Sa18P+fH0

「どうして毎回注意してるのにすぐべたべたするんですか!」

「いやぁもう無意識っていうか」俺がそう言えば、ちひろさんは深いため息を吐いた。

以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 22:07:45.89 ID:Sa18P+fH0

 ちひろさんはぷりぷりしたままデスクに向き直り、キーボードをダダダダッと叩いている。
 きっと俺の査定がダダダダッと下がっているのだろう。あゝ無情。

「小梅ちゃん、そろそろ袖を……これだってちひろさんに見られたらマズいから」
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 22:08:26.64 ID:Sa18P+fH0


 右往左往していた俺たちが一番最初にやりだしたのが、ネットの顔出しラジオだった。
 顔出しラジオって、それってラジオなのか? まぁともかく、アイドルとして顔出ししていくのにも、一番ハードルが低いかと思ったのだ。

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