過去ログ - 提督「嵐の山荘で」不知火「二人きりですか。では安価ですね」提督「なぜ」
1- 20
23: ◆vMSeYbSya.[saga]
2016/09/20(火) 02:32:31.34 ID:pmdsDHU50
「まてまてまてまて、ナイフに手を伸ばすんじゃない。死ななくていい死ななくて。嬉しいよ、不知火がそう思っていてくれたとはな」

「一生の恥です……」

「一時の恥だって。勝ち誇ってくれたっていいんだぜ。俺を惚れさせてやったーって」

「では、その、あなたは……」

「ああ、うん。秘書艦になって、不知火と一緒に過ごすようになってからだんだんと、って感じだったな」

「……そうでしたか……馬鹿みたい……ああ……」

「だから、落ち込むなってばー。……ということは、不知火はどうだったんだ? いつから俺を、好き、になって、くれちゃったりしたりしてもらってたのかなー」

「……それは……あの、あの時……」

「うん」

「……ええと、その、……あの時、です」

「あの時……? 秘書艦になる前、ってことは、あれか、俺がお汁粉を奢ったときか。寒い中、出撃ご苦労さまって言って」

「その時は、別に不知火だけにご馳走してくれたわけではありませんでした。同じ隊の全員で……」

「(してほしかったって言ってるみたいだな)じゃああれか。月見の時にたまたま二人きりになった時とか」

「そ、その時は、実は……待ち伏せをしていたのです」

「なんと」

「羊羹を渡した艦娘に、司令が通るタイミングを探照灯の明滅で教えてもらって……」

「そこまでやってたのかよ。……しかし、それより前ってことは……。さっき話した、不知火が大怪我をしたときか? 真っ先に駆けつけた覚えがある」

「あれは、嬉しかったです……でも、違います」

「それより前? 何かあったかな……。俺が覚えていないエピソードか? その前って言うと印象的なのは、初めて会った時くら……い……って……」

「……」

「……」

「……そう」

「マジで!? な、なんで!?」

「そんなの……不知火にだって、わかるわけがないじゃない」

「あんなに睨みつけられてたのに……。いや、ひょっとして、じっと見つめられてたのか」

「……うん」

「え、俺ってそんなに美男子だった? まいったなーハハハ」

「無いから」

「全部の照れを吹き飛ばす厳しいツッコミをありがとう」

「……はあ。もうこれで、全部。不知火に秘密はないわ。煮るなり焼くなり好きにすれば」

「おお、言ったな。よーし、好きにさせてもらおう」

「あっちょっと、そういう意味じゃ……もう……」


おわり


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
35Res/24.35 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice