過去ログ - モバP「週の半ばの燃えない煙草」
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13: ◆30lx83ehPU[saga]
2016/09/21(水) 20:37:25.52 ID:gVaw4GonO
少女としては、気を遣ったつもりはなかった。
ただ、素直に思ったことを言っただけだった。

それだけのことが、最近出来るようになったから。
目の前の男が、自分をそうしてくれたから。
自分でも柄ではないと分かっていたが、それでも言わずにはいられなかった。
少女は、自分の心臓の鼓動が早まるのを感じていた。


男は、今度は心の中で飛び切り大きな溜息をついた。
その心中は複雑だった。様々な感情が、ハッキリと浮かんでは消えていくのを感じていた。
喜びと、哀しみ、そして後悔。

相手はまだまだ大人とは言い難い少女だと分かっているが、それでも褒められて悪い気はしない。それもこんな可憐な少女となれば。
だが、同時に悲しかった。彼女が、また気を遣ってしまったことに。
そして後悔した。自分が彼女に気を遣わせてしまったことに。

「…関、そろそろ送ろう」

言葉を絞り出すのに苦労した、男はそんな自分に驚いた。




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