過去ログ - 花丸「今日も練習疲れたなあ…。」
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16:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:05:35.68 ID:M3FiOxds0
しんと、一瞬3人の間に静寂が落ちる。
2人の顔は面白いくらい固まっていた。
善子「ち、ちがう。違うわよずら丸。」
もともと白い肌をさらに蒼白にして、善子が震える声で呟いた。
善子「私、そんなこと思ってない。ね、ずら丸。私たちの仲じゃない。そんなこと――」
ルビィ「そうだよ!ルビィ、花丸ちゃんと一緒にいると楽しいよ!」
必死なしぐさ。
ルビィ「でも、花丸ちゃん疲れてるならって…。」
花丸「やっぱり、マルいない方がいいんだ。」
違う。2人は文字通り心配してくれているんだ。優しい友達だから。
頭の中ではとうの昔に真っ赤な警報が鳴り続けているのに、口は止まってくれなかった。
花丸「マルがだめだめだから、疲れて、本も読めない、練習もできないマルだから――」
善子「ち、ちょっと!ずら…花丸!どうしちゃったのよ!」
ただごとでないと気が付いたのだろう。他の学年の仲間も心配そうな顔で寄ってきた。
そろそろ、止まらなければ。
ルビィ「そ、そうだよ花丸ちゃん。どうして、そんなことないのに…。」
止まらなかった。
疲れたと言いながら平気で立っているような2人には。
疲れたと言いながら放課後にはしゃげる2人には。
本当に疲れて、友達を疎んでしまうような、本すら読めないような自分の気持ちは。
花丸「2人にはわからないよっ!!」
自分でも驚くくらい、大きな声が出た。
無我夢中で立ち上がり、壁に立てかけてあった鞄をひっつかむ。
誰のものかもわからない制止の声を無視して、階段を駆け下りた。
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