過去ログ - 花丸「今日も練習疲れたなあ…。」
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38:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:28:49.18 ID:M3FiOxds0
果南「きっとその人たちも、自分の世界を持っていたはず。」
花丸「自分の世界…。」
梨子「そう、自分の世界。私にとってそれは楽譜の中で、果南さんにとっては海の中で。」
花丸「マルにとっては…。」
本の中。ミステリーか、ファンタジーか、昔の時代か、それとも未来か。
色とりどりの、鮮やかな、それでいて白黒の世界。
梨子「だから、思い切って千歌ちゃんに言ってみたの。今日はピアノが弾きたいんだって。」
梨子「そしたら『そっか!じゃあまた今度ね!』って。ふふ、あっけなさ過ぎて笑っちゃった。」
果南「友達ってたぶん、そういうものなんだよ。やりたいことをすればいい。会いたいときに会えばいい。」
梨子「そう。そうやって一人でピアノを弾いてるとね。会いたくなるんだ。やっぱり会いたいな。遊びたいなって。
そう思った時に会いに行くんだよ。」
花丸「会いたいって思った時に…。」
最近の自分はどうだろうか。
誘われるままに遊びに出て。
疲れ切って帰宅して。
何となく練習後の時間を疎んじながら、それでも遊んで。
どんどん疲れていく身体と心と、本を読めない自分に腹が立った。
何だか未熟で不完全な生活を送っているような、そんな劣等感があった。
だから、梨子の家に通っている最近は、少しずつピースが埋まっていくようで楽しかった。
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