過去ログ - 大神「…もう決めたのだ。許せ」朝日奈「そんなの、嫌だよ…お願い、ドクターK!」カルテ.7
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648: ◆takaJZRsBc[saga]
2017/08/16(水) 01:33:04.21 ID:3WMVe0st0

「綺麗な衣装を着てキラキラしたステージで歌うだけがアイドルじゃないんだって思いました。
 ただ夢を与えるだけじゃなくて、人を助ける歌もあるんだって知ったんですよ」

「だから私、歌って踊れるナースさんになるのが今の夢なんです!
 病院から出られない人や、元気をなくしている人のために歌いたいんです!」

(では、もしやこれは……)


KAZUYAは舞園の机の上に山積みになっているカセットテープを見る。
演歌や歌謡曲など、舞園の世代にはあまり縁のない曲ばかりがあり不思議に思っていた。


「はい。音楽室にたくさんあったから借りてきたんです。
 お年寄りの方も楽しんで貰えるように演歌も歌えるようになろうって」

「私、アイドルをやめる訳じゃないです。これからは全国の
 病院や施設を巡ってみんなを励ますナースアイドルになるんです!」

「そうか……ああ、それがいいかもな」

(折り合いを付けないと前に進めない人間もいる。舞園にとっては、これがケジメなんだろう)


KAZUYAは頷いた。舞園自身が納得出来て、歌が続けられる。
そのためには、これが一番いい道なのだろうから。


「よくわかった。応援するよ」

「西城先生ならそう言ってくれるって思ってました。私、頑張ります!」


そう言って笑った舞園は、心の底から笑っているように見えた。


(……何だろう。舞園はいつも笑顔のはずなのに、なんだか久しぶりに笑った所を
 見た気がするな。やはり見えない所で気を遣っているのかもしれん)

(俺がいなくなった後が少し心配だ。苗木や桑田に頼んでおくか……)




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