過去ログ - 大神「…もう決めたのだ。許せ」朝日奈「そんなの、嫌だよ…お願い、ドクターK!」カルテ.7
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◆takaJZRsBc
[saga]
2017/09/03(日) 20:24:55.17 ID:GWhivuKo0
「立場の違いを盾に取られたら、私達に反論は許されない……」
「――大人は狡いんだ。俺だって子供の頃、自分の非力さに何度も打ちひしがれたさ。
悔しいなら、君が大人になった時同じように誰かを守ってやればいい」
「それでは遅いのよ……!」
珍しく感情的になった霧切を見てKAZUYAも驚いた。彼女は何を焦っているのか。
「なんだか胸騒ぎがするの……事件が起こる時にはいつも感じる。
私はそれを【死神の足音】と呼んでいるわ」
「死神の足音か……」
(霧切が超高校級の探偵に選ばれた理由、学園長が自分には才能がないと言っていた所以はそれか?)
顔を上げた彼女は、強い確信を持ってKAZUYAに告げた。
「これから、私達にとって取り返しのつかない何かが起きる。あなたはそれを知っているんでしょう?」
「…………」
今更ながら、KAZUYAは黒幕の正体を霧切に話さなくて良かったと思っていた。
最初は打ち明けようと考えていたのだ。だが、江ノ島や戦刃の存在はこのコロシアイにおいて
核心とも言える情報であり、当然どうやってその情報を手に入れたかという話になるだろう。
嘘でごまかせる程霧切は甘くない。何らかの取引をしたと察するはずだ。
生徒達の中では冷静で大人びている彼女だが、やはり高校生らしくまだ幼い部分もある。
もしKAZUYAの処刑が決まっていると知れば、尚更動くべきだと主張するだろう。
最悪、黒幕側との全面戦争になりかねない。そうなったら――こちらに勝ち目はないのだ。
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