過去ログ - 大神「…もう決めたのだ。許せ」朝日奈「そんなの、嫌だよ…お願い、ドクターK!」カルテ.7
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◆takaJZRsBc
[saga]
2017/09/24(日) 22:20:35.44 ID:F5PFh5z30
最後に財産の処分や特に気になる患者についてを書き残すと、彼は筆を置いた。
一人で便箋と封筒を一袋使い切ったKAZUYAは、その分厚い束を輪ゴムで束ねて引き出しの奥に隠す。
(もう思い残すことはないか?)
胸の中で自問する。
……あるに決まっている。ない方がおかしい。
数え切れない程の後悔ややり残したことに想いを馳せながら、KAZUYAは脱衣所に向かった。
「やあ、また来たよ」
『西城先生……』
「今日は何について話すか。ああ、そうだ。俺の祖先について――」
厨房からこっそり取っておいた酒をちびりちびりと飲みながら、KAZUYAは語り続ける。
後継者を作る前に逝く―― 一族の使命を果たせないKAZUYAは、まるで己のミームを
残そうとするが如く、毎晩ここを訪れてはアルターエゴ相手に己の人生を語っていた。
唯一KAZUYAから事情を聞かされているアルターエゴは、ただ黙って相槌を打つのみである。
「馬鹿だよね、あんた」
「!」
アルターエゴをしまい、保健室に戻ろうと振り返ったKAZUYAの前に立ちはだかった人物。
それは――
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