過去ログ - 大神「…もう決めたのだ。許せ」朝日奈「そんなの、嫌だよ…お願い、ドクターK!」カルテ.7
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◆takaJZRsBc
[saga]
2017/09/24(日) 23:26:01.18 ID:F5PFh5z30
……戦刃は一つ大きな勘違いをしていた。
別に江ノ島は寂しいから戦刃を引き留めた訳ではない。戦刃には自分がいなくなった後、
残された家族がどんなことになるか、どんな行動を取るかを想像する力がなかった。
江ノ島は単に面倒な事後処理を押し付けられるのが嫌だったのである。
「あんたは盾子ちゃんのこと何もわかってないよ」
「どういう意味だ?」
「盾子ちゃんはね、悪ふざけでこんなことをやってるんじゃない。
本気でやってるんだ。本気で絶望しようとしてるんだよ」
「絶望させるではなく絶望する……?」
「そう。だから最後までみんなを取っておいた……。盾子ちゃんだってみんなとの生活が
楽しくなかった訳じゃない。でも、それ以上にその楽しくて平和な生活をメチャクチャにする
絶望に惹かれちゃったんだよ。盾子ちゃんは絶望をこよなく愛してるからね」
以前のKAZUYAならそんな馬鹿なと一蹴してしまったかもしれない。
だが、モノクマの数々の気まぐれな行動、そして江ノ島本人と直接対峙したことにより、
戦刃の言葉の意味がわかるような気がしていた。
「江ノ島は他人を絶望させて楽しむ単なる頭のおかしいサディストではなく、
絶望的な事象全てを愛し希望している、と言うことか?」
「そう! 盾子ちゃんは超高校級の絶望って呼ばれる程の絶望のプロで絶望ニスト。
いわば絶望ソムリエなんだよ? 盾子ちゃんクラスになると他人の絶望だけじゃなくて
自分自身の絶望すらも楽しめるって訳。現に松田君だって殺したしね」
「松田?」
「あっ」
明らかに不味いという顔をした戦刃にKAZUYAは続きを促す。
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