過去ログ - 【ガルパン】逸見エリカ「友情は瞬間が咲かせる花であり、時間が実らせる果実である」
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13:名無しNIPPER
2016/09/24(土) 02:02:04.78 ID:+3HHJ9Wn0
〜〜

「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ……すー、はー……」

西住みほが膝に手を突き、荒れた呼吸を整えている。

「ぜっ、ぜっ、ぜっ、ぜえっ、ゲホッ、ゲホッ!」

対して私は体操着が汚れること、先輩に見られていることも分かっていながら地面に横たわっている。

見事な……見事な走りであったと認めざるを得ない。

ゴールのタイムにはそう大きな差は無かったが、走りきった後の自分と西住みほの姿を見れば、どちらに余裕が無かったのか一目瞭然。

完敗だ。

「はあっ、大丈夫、ですか、はあっ……」

激しくむせたことを気に留めてくれたのか、西住みほが額の汗をタオルで拭いながらこちらを見つめている。

「え、ええ……すー、はー、すー、はー、大丈夫よ。すー、はー、これぐらい、ね……」

もうこれ以上、情けない姿を見られたくはない。

私は一言一言をしっかりと発音できるように、深呼吸を交えながら答えた。

「そ、そうですか……すー……はー。それなら、よかった、です」
「そうよ、すー、はー。アナタ、大人しそうな顔して、中々やるわね。すーはー」

深呼吸を重ねて少しだけ余裕が生まれてきた。

まだ他に誰も帰ってきていないので、話し相手は西住みほしかいない。

気弱そうな顔に反した彼女の体力、脚力に素直な関心と興味が生まれている。

言葉を交わしておいて損は無いわね。

「ありがとう……お姉ちゃ、隊長と、毎朝ランニングしてたから、かな……逸見さん、ですよね。途中からペース上げてきて、追い付かれたときはビックリしました」

当然よ、体力には自信があるのだから……と言葉が口から出かかったが、自分の惨状を見ると絶対に口には出来なかった。



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